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自然のコメ・自然の酒
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    昔の田舎には、篤農家と言われる、お百姓さんが居ました。
    おコメでも野菜でも、よく作って豊作にして、結果お金持ちのお宅でした。

     その方々のご子息の様子を見て、貧乏人と違うところを発見しました。
    田んぼの畦草を刈るのですが、貧乏人はそのままにしておきます。働き手の家系の方は、すぐに集めて積んでしまいます。
     篤農家のご子息は、10日ほど経ってから来て、枯れ草を集めて土手の角にきちんと積みます。
     何より、軽いし少なくなってるので、仕事が早い。
     これには、訳があったのです。
     草を生のまま積むと、重いので疲れるだけでなく、腐敗します。
     枯れ草を積むと、発酵します。
     発酵したのが、肥やしになって、効くので、おコメも穫れて、豊かになります。

     無農薬・無化学肥料のコツは、この干し草の堆肥を鋤き込むことです。
     なるべく完熟して減っていたり、土になっているものがよく効き、病気にもしないで育つのです。
     このように、伝えられていないけど、真実は現場にあるのです。

     日本酒の醸造でもそうです。

     化学肥料や除草剤を使わない酒米は、お百姓さんの労働の奉仕によって、もたらされます。
     けれども、醸造の時に、化学肥料や除草剤を使った米対応の方法で醸してしまうので、その意味が薄まってしまいます。
     中には、無添加とか酵母なしの醸しの方もいらっしゃいますが、私の身体は正直なので、何かが入っていることを翌日の頭痛が教えてくれます。

     せっかくのお百姓さんの努力が、水の泡というか、文字通り酒の泡に消えてしまうように思い、残念です。
     杜氏さんも、お勉強していただいて、何が毒で何が薬か知られて、薬であっても入れないで醸す方法を研究して欲しいと、願っています。

     何事も、やってみるとできるものです。現に、宮下米のお酒と、何蔵の方のお酒は、素晴らしいものに仕上がって居るのに、残念です。

     残念といえば、消費者の方々も、本当に安全なお酒は身体で判ります。
     美味しいからと有名な銘柄酒に惑わされることなく、ご自分の舌を信用されて、良いものを見極める練習をしていただき、良い蔵を引き立てて頂きたいと思います。

     私は、良い悪いの違いを身体が教えてくれるので、身体の調子のいい時を選んで、これからもテストをして、良いものは「良い」と、お知らせしていこうと思います。

    | 百姓酒屋の想い | 06:22 | comments(0) | - |
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