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日本酒の醸し(1)
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      日本酒の酒屋ですので、醸しも興味のところでしょうから、イネの成長の徒然に、想う処を紹介させていただきます。

     日本酒の歴史は殊の外古く、神代の時代に天照の女神が岩屋にお隠れの時に、「外で酒呑んで楽しそうに唄った。」の件があるのですから、起源はもう遥か彼方。
     歴史学的には稲作が来た時、既に、田植え・鉄器・酒の技術が入ってきた。と考えるほうが悩みなしだと思います。

     稲作もそうですが、『今の私たちが考えるほど「難しくはなかった」』とするか『当時のヒトが哲学的考察力があり技術も優れていた』と考えるべきか。

     酒のことについては、奈良時代には既に完成域にあったようで、奈良市のお寺と杜氏さまにより、「菩提酛」「水酛」などがあり、酵母なしの美味しい酒が飲めます。
     個人的には、この技法が日本酒の最高峰だと思っています。

     江戸時代になって、「酛すり」すなわち「山卸し」をして、乳酸菌を培養してする生酛造りが為されるようになって、酒の文化が醸成されました。
     また。「諸白」という名で、水車小屋の石臼と杵により、玄米の皮を剥いて、白米にする技術を得て、醸す今の日本酒に近いものができました。

     落語で出てくる大酒飲みが、一斗や四斗も呑んでしっかりしている。「そんなお酒を造っていただきたいな。」と考えています。

    | お酒の知識 | 21:46 | comments(0) | - |
    有るべき酒のスタイル
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       私は、昔酒豪でした。最高に呑めたのは、2人で1升ビン空けてしまい、もう一度買ってきて呑んでしまった事があります。
       20年位前に、二日酔いがひどくなって、二日が3日になり4日目まで、吐いたり頭痛が続くようになって、医者に相談した処、彼曰く「飲まないとどうなの?」私「なんともありません。」
      彼「じゃあ、飲まなけりゃ。」これで一件落着、以来一切呑んでは居ませんでした。

       その原因が判ったのが10年ほど前「化学物質過敏症」だったのです。
       同じ症状は、化学物質を吸った時に発症します。
       ガソリンやジーゼルエンジンの排気ガス・農薬や化学肥料の臭い・リンスや化粧品の麗しき香り・洗濯物の薫り・DIYや家具店の臭い・新築家屋に入った時、それぞれ、防毒マスクを着用しないと、エライことになって点滴して凌ぐ有様です。

       化学肥料を使わず、無農薬とか除草剤・殺虫剤を使わないコメ作りにより、自分で米を作ったものを試しに、3蔵に無添加でお酒を醸造していただいた処、ナント、2蔵において私が飲めるお酒ができました。
       ひとつの蔵のお酒は、逆に幾ら呑んでもむしろ調子よく、4合ビン2本空けたら夜中の2時ころ、お腹が空いてきて、朝食をおいしくいただくことができました。

       『二日酔いするヒトはアセトアルデヒド分解酵素が無い。』という定説が、私の場合通用しません。
       宮下米の無添加醸造酒は呑めますが、他の酒、弱いビールであっても3日の絶食を余儀なくされます。

       高級ワインの条件は、
      1. ビンテージが効いて寝かせるたびに美味しくまろやかになる。
      2. 畑ごとのテロワールの味を作り出すことができる。
      3. 悪酔い二日酔いなどしない。
      ではないかと思います。

       あるべき、日本酒のスタイルも、
      1. ビンテージが可能で、長期保存するほど美味しくなる。
      2. 田んぼ毎の味、清流や井戸の味が生きて、地域の違いが楽しめ、地域文化に寄与できる。
      3. 幾ら呑んでも害がなく、悪酔い二日酔いしない。

       日本は、何処にっても水田があり、そこには自慢のおコメが有って、それぞれお国自慢地域の誉れとなっています。
       米で酒を造ることもまた、日本の世界に誇れる文化です。
       その日本酒が「半年も常温で置いておくと傷んでしまう」のは、如何なものかと思います。
       
       私は、百姓の部屋に「蔵酒百年為創酒米」というテーマを掲げました。
      「生酒で百年貯蔵に耐える酒を造ってもらうために、それに耐えうる酒米を創るのだ。」と決めたのです。
       逆説的に、百年の蔵酒のテストはできないので、どうやってそれを証明するか?常温で数年、60℃くらいで1年味を保たせることができれば、冷暗所100年保存が可能になります。
       それに、挑戦してテストに耐えられる酒ができると、『まあどうでしょう。』生酒を常温で販売することができる事になります。
       テーマを与えると、新しい商品が誕生するのです。
       蔵人に新しいことに挑戦する勇気を持っていただきたいと思います。

       百姓は、すでに立ちました。
       
       次は蔵の番です。お待ちいたしております。

      | お酒の知識 | 21:48 | comments(0) | - |
      優良な酒蔵チョイス
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        私は、化学物質過敏症ゆえ、飲める酒と飲めない酒があります。
        それは、宮下米だけに非ず。

         

        長生米を使った久世酒造店の「長生舞」
        http://choseimai.co.jp/


        独自の酒米を育てて、身体に良い酒を提供しようとしています。

        木戸泉酒造 「白玉香」
        http://www.kidoizumi.jp/


        自家蔵田を持ち、米を作って独自の製法により、無添加の酒を造っています。

        渡辺酒造店 根知男山
        http://www.nechiotokoyama.jp/


        米作りから酒作りまで一貫製造。

        霧島酒造 「金霧島」冬虫夏草
        http://www.kirishima.co.jp/


        15年くらい前の酒が、倉庫に眠っていて、新しいの買ったら、
        「女房が見たことある。」って、探り出してきた。
        封開けてあるのに、全く動じない。さすが冬虫夏草いり。

        シマシステム 「和の醇」
        http://www.jo-con.jp/index.html


        射出成形機の日精樹脂の元会長様が、やはり酒が飲めない身体で、
        「自分が飲める酒を造る。」と、射出成形機を改造して、
        零下40℃に冷やして、射出成形醸造。

        美吉野醸造 「水酛」
        http://www.hanatomoe.com/


        3年前に宮下米水酛にて醸した酒が最上級、
        その元になった奈良時代の製法による自然醸造酒。

        居るんですね、ちゃんと。
        真摯な蔵主だと思います。

        | お酒の知識 | 22:03 | comments(1) | - |
        醸造の科学
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          エタノール

          植物は光合成でブドウ糖を造っています。
          6CO2+12H2O→光合成→C6H12O6+6H2+6O2ですね。
           これの反応を助けてるのが、2Mg+CO2→光合成→2MgO+C のMgの酸化の式で行う葉緑素。
           この左辺によれば、2つの水分子は半分の量のCO2を溶かすことができる。ことを意味している。(やった事ないので不明)
           速醸の日本酒の原理では、 
           ブドウ糖に乳酸を加えて加水分解させると、エタノールができる。
           水素は1価の分子なので、水中での反応については、それを省略して考えると解りやすいです。
          2CO2 →水中 O-C-C-O
          (O-C-C-O+C-C-O-O-C-C)加水分解の外力 → C-C-O+CO2
          C-C-Oを水中から取り出し、1価のHを付けて眺めると、CH3-CH2-O-H で、
          これが求めるエタノールなのです。
           この時、上のMgの酸化の逆、還元の式を利用して、銅ではなくMgでいけるかもしれません。
          解糖

           

          | お酒の知識 | 06:19 | comments(0) | - |
          糀師の技
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            酒のキモは、糀。
             宮下農園は、酒は造れないけど、糀は造っています。
             味噌のための糀と、お客様の注文の糀です。
             ご注文の糀は、無農薬のおコメをお預かりして、糀だ毛を出してお届けするものです。
             おコメは、無化学肥料・無農薬・除草剤なし・殺虫剤のネオニコチノイドを使わない、自然栽培米から造ります。
             おコメを洗う時に、水はお米の温度と同じか低いものを使います。
             水温が高いと、お米の表面がふやけてしまい、美味しくできません。
             そうはいっても、1月2月の寒い時期なので、どっちも手が切れる冷たさです。
             水に一晩漬けて、蒸す前に日立の全自動(洗濯)脱水機は、一定の乾燥度で停まりますので、すぐれものです。

             蒸しの甑(こしき)にお湯が煮えたぎると、ジェット機が通過するときの音がします。
             「ゴー」釜鳴りです。
             それがするようになったら、お米を入れて、蒸気が吹いているところに、継ぎ足します。
             蒸気が出ないようになったら、しばらく待って再び吹いてくると、そこに入れます。
            「吹き注ぎ」という技法です。

             熱い蒸気が米に当たると、外硬内軟の蒸し米ができますが、コメの表面が湿っていると、水に蒸気が当たり、温度の低いお湯になってしまうので、表面が煮えて外硬内軟になりません。

             いっぱいに蒸して頃合いを見て、取り出す前に火を強くして、圧を掛けてコメの外を乾燥させて、蒸しを終えますと、「外パリパリ中しとしと」の蒸し米を得られます。

             外硬内軟といいますが、麹菌は乾燥している側から湿った側に進行しますので、内部に菌を入れるために、そのような蒸し上げが必要になります。

             細かい話ですが、総ハゼにするために、麹室の中の湿度も調整して、最後の仕上げ時に、部屋を乾燥させると、更に麹菌が中に入ります。
             「総破精」の糀は、見た目普通のお米のように仕上がります。
             突きハゼ(突き破精)とは、精白した大吟醸用のお米は、脱水できないので表面が湿った蒸し上げになり、糀菌が中央に向かわず、表面をループしたように周って、出来上がる仕様です。
             お酒によって、突きハゼの味が独特の醸しになるので、これも技です。

             一般の方々がお作りに成るものや、スーパーマーケットなどで売られている糀は、もふもふの毛が生えている美味しそうな糀ですが、これは外クチャクチャ芯のある炊き方のコメによるので、中に菌が回っていないと思われ、いわば失敗作です。

             糀を出すこと、麹師さんというお方がおられて、匠の世界なのです。

            | お酒の知識 | 06:23 | comments(0) | - |
            酵母のはたらき
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              醸造理論の内、デンプンからブドウ糖に変えるのは、糀の消化酵素の働きにより、加水分解して、ブドウ糖になります。

              その後の、ブドウ糖から炭酸ガスを湧かして、アルコールを作り出す行程を、支援するのが酵母の働きです。

              それを、化学的に書いてみました。
              原典は、多比良博士の論文を拝借して、一部は下記のようです。


              これは、人体におけるDNAの解析などの糖の解糖理論の一部です。
              英文なので、私には絵でしか理解できませんが、どうやら、ハースの構造式に弱い部分があって、順番に解けて逝くような感じだと、理解しました。

              それで、上のような手順なのかな?と解析したつもりです。
              酵母を支援するのは、乳酸菌だと思います。何故その名がついているかというと、卵と鶏なのですが、乳酸にあるCOOHが認められるのだと思います。
              それで、何故?乳酸を加えたほうが、速醸になるのか?は、実はまだよく解りません。

              が、乳酸菌増殖と乳酸添加は同じことで、乳酸のほうが「はっきりしているので早い」乳酸菌は化学式で表せない菌だけに、少し時間がかかるのかなと。

              ブドウ糖C6H12O6 と乳酸C3H6O3って、ちょうど半分。
              上の図の左下、直列の式の下半分が、乳酸にそっくり。

              この辺が、判ってくると、いい酒が出来るのかなあ。

              | お酒の知識 | 06:25 | comments(0) | - |
              速醸もと考
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                 酒造の教科書

                 色々読みましたが、上原浩先生の著書が、現場に即していて、部外者にも蔵の様子がわかって良い本だと思います。

                 

                 今日の紹介は、生酛・山廃・速醸の違い。

                 

                 生酛は、蒸し米と糀と仕込み水を半切りに盛って、山卸しをする形態、元ずりと云う表現で、5℃くらいの低温時に櫂と称する木櫂で、三方から押して、三層の混合を行い、乳酸期の発生と酸素との接触面積を増やして、醸しが早くなるような工夫をして、米本来の酒母を作り出す手法です。

                 

                山廃酛とは、山卸しが寒いので、みんないっぺんに樽の中に入れて、液状にして高い温度にて、元すりを行う作り方です。

                 

                 仕込み温度もやや高いので、生酛造りに比べて少しまったりとした出来上がりになるそうですが、生酛と山廃を同じ条件でする蔵はないので、どっちが良いかなどは比べようもないのです。

                 所詮、蔵ごとの違いは、米・みず・糀・技法の集成なのです。

                 

                速醸もと

                ワタシにとって新発見ですが、記事の中にあるように、速上の元々は、菩提酛の水酛にあったのです。

                ビックリです。
                 これからは、水酛だと考えていたので、それが速醸のルーツだったなんて、なんと幸運。
                参考まで、江戸時代の造りの教科書です。
                | お酒の知識 | 16:13 | comments(0) | - |
                あるべき、お酒の条件
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                   あるべき、日本酒のスタイル
                  1. ビンテージが可能で、長期保存するほど美味しくなる。
                  2. 田んぼ毎の味、清流や井戸の味が生きて、地域の違いが楽しめ、地域文化に寄与できる。
                  3. 幾ら呑んでも害がなく、悪酔い二日酔いしない。

                   

                   すごく当たり前のことのような気がします。

                  これが実現できると、農家も消費者も幸せになれると思います。

                  【1. ビンテージが可能で、長期保存するほど美味しくなる。】

                   このためには「アルコール以外の化学物質が無い」という条件を整えなければなりません。

                   不純物があると、それが生きたアルコールと重合して、外の物質になって劣化します。

                   その為に、米つくりの時点で、田んぼから不純物を取り除き、きれいな水・化学肥料なし・無農薬でお米を作る必要があります。

                   また除草剤も、雑草を枯らすのと糀を殺すのと同じ効果なので、使えないのです。

                   殺虫剤のネオニコノイドも、殺菌剤でもありますので、醸造には不向きです。

                   「一等米」を得るためには、ネオニコニノイドが不可欠だとすれば、醸造最適米は3等ないし規格外米になるのです。
                  【2. 田んぼ毎の味、清流や井戸の味が生きて、地域の違いが楽しめ、地域文化に寄与できる。】
                   農家が、本当に「自分の酒が欲しい」と考えて「自分が飲むための米つくり」に目覚めてくれると、こうした酒が手に入ると思います。
                   そして、酒蔵がそれに応える。
                   糀の効能は、お米を糖化して糖に変えるためだけでなく、糖からアルコールに変えるところも担っています。
                   酵母の代わりになる胚芽部分を発酵せた乳酸菌も使って、〇〇さんの米の味というのを引き出すことが出来ます。
                   杜氏さんは勇気を出して、それに挑んで欲しいと、切に望んでいます。
                   上記のふたつの取組みができれば、自然に【3. 幾ら呑んでも害がなく、悪酔い二日酔いしない。】お酒になるのです。
                   農家・蔵主・杜氏さんの奮起を切に願っています。
                  | お酒の知識 | 07:08 | comments(0) | - |
                  シャンパンに学び、スパーリング日本酒を考える
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                    シャンパンの醸造を学び、スパーリング日本酒を目指し、その過程で日本酒の醸造技術を磨く工夫ができます。

                    日本酒との共通点を探します。

                    https://www.wine-what.jp/wine/1316/

                    シャンパンの醸造に関するぺージです。
                    細かな泡を作るための工夫。
                    ビンの頭部を凍らせて、王冠を抜き、沈殿させた澱を飛ばしてしまう戯評は有名ですね。
                    最初の段階で、5℃に冷やして、というのが山卸しと一致するのが、嬉しいですね。
                    また、少し青い状態で、ブドウを収穫することが語られています。
                    http://www.geocities.jp/sakesquare/Champagne/manufacture.htm
                    スパーリングの秘訣だと思います。
                    このところが、酵母なしの日本酒のヒントになります。
                    | お酒の知識 | 19:23 | comments(0) | - |
                    田毎の酒
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                      「田毎の月」姨捨の棚田に映える6月の月夜のこと。

                       千枚田にそれぞれに月が映える様子を読んだ事になっていますが、姨捨サービスエリアから見ると、月はひとつの田んぼにしか映りません。

                       それを実感するためには、夜道を畦に沿って走り下るしかありません。

                      命がけなのです。

                       

                      「田毎のコメ」これは自然とそうなりますのに、敢えて、同じものを作ろうとしてるのが、日本の農業。

                       

                      「田毎の酒」これが私の願いで、日本酒の概念を根底から変える企画です。

                       既存のやり方では、どの田でもどのコメでも、「蔵毎の酒」が得られるだけで、テロワールワインは越えられません。

                       

                      「これまでのやり方を変える」と、できます。

                      ひとつが「工学的アプローチ」

                       工学では、要求項が判れば処方が見えてきますので、問題を発見することが解決法なのです。

                       

                       田毎に変わるものは何か?田毎に変わらないものは何か?

                      品種毎に変わるものは?変わらないものは?

                       工学的にコメを紐解くと、それが見えてきます。

                      そう。

                      「酒作りにはコメを知らずして、変えること能わず」。

                       

                      「コメ作りを変えずして、コメ語ること能わず」。

                       

                      「コメつくり変えれば、酒造り変えるヒントあり」。

                       

                      多分に哲学的だが、科学的アプローチなり。

                      これ。 来年のトピックス。

                      | お酒の知識 | 09:52 | comments(0) | - |
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